[ワイルドハーツ]序盤やった感想。肌に合わない

ゲーム

ワイルドハーツは、2023年の2月に発売されたハンティングゲームである。

「からくり」を使って強大な獣に立ち向かう……という従来のハンティングゲームと一線を画すシステムとなっている。

ぼくはモンハンが好きなので、同じくハンティングゲームであるワイルドハーツも楽しくプレイ出来るのではないか……そう思って先月ワイルドハーツを購入した。

が、ワイルドハーツはハンティングゲームではあるが、モンハンではない。人によっては面白いと思うのだろうが、ぼくにとっては、「このゲームは合わないな」「やるならモンハンでいいや」となってしまった。

どうしてそう思ってしまったのか?それを整理するためにも、ワイルドハーツの感想を書いてみようと思う。

ちょっと批判的な話が多くなってしまうので注意。

オブジェクトが多い

このゲームはグラフィックがとても綺麗だ。大自然の中に残る廃墟をリアルに描いている。

……リアルに寄せすぎている。これがどういうことかというと、開けた場所が全然ない。

あるにはあるのだが、木の根っこが段差を作っていたり、岩で変な段差が沢山出来ていたり……。(モンハンワールドの古代樹の森みたいな感じ)

そう、平地で戦うことが少ないのである。これが戦いづらい。

また、リアルに寄せようとした弊害なのか、オブジェクト、つまり物があちこちに配置されている。

そのせいで視認性が悪く、移動していると酔いやすい

この点はモンハンワールドも同一なのだが、あちらは移動中は導虫で画面が占拠されるお陰で酔いにくくなっている(これはこれで良くない気もするが)ので、ワイルドハーツの方が圧倒的に酔った。

このゲームはハンティングゲームなので、リアルさを追求する前に、戦いやすさ、遊びやすさを優先してほしかったな、と思った。

先行入力がキツイ

平地じゃないことに文句は言ったが、それでもモンハンである程度慣れているので、平地以外でも戦うことは出来る。

平地でないことの問題を加速させているのが、先行入力の長さだ。

このゲーム、敵の攻撃を食らった際のリアクションの違いが分かりにくい。それだけなら許せるが、吹き飛ばされて寝転んでいる際に無敵が無い。つまりモンハンのように悠長に寝ていると死体蹴りされてしまう。

そのため、被弾したらとにかく早く起き上がるために、回避ボタンを押すことになるのだが……ダメージモーションの違いが分かりにくい上に、地形が複雑なせいでいつ着地するか=いつ回避行動を受け付けるかが全く分からない。

そうなると人は回避ボタンを連打することになる。すると、このゲームは先行入力がキツイので……。

回避行動を2回取り始める。

ハンティングゲームにおいて、敵との強さが拮抗している際は、2発連続の被弾は死に繋がってしまう。

1度被弾したらすぐに回復して体制を整えなければならないのだが、ここでやるつもりのなかった2回の回避行動が回復する時間をつぶすことになってしまう。

回復だけではない。後述するが、このゲームでは敵の一部の攻撃は「からくり」を使って対処する必要がある。しかし、その「からくり」を出す猶予はあまりなく、2回の回避行動によって「からくり」が間に合わないという事態が頻発する。

モンハンでも、回避ボタンを連打すると2回回避することはあったが、このゲームはモンハン以上に連続回避が暴発してしまう。暴発しないように連打するな、ということなのかもしれないが、地形の複雑さ、ダメージモーションの見分けづらさでそれを求めてくるのは酷ではないだろうか?

回復のボタンのセンスが無い

ぼくはワイルドハーツをPS5でプレイしているが、PS5コントローラーにおいて、ワイルドハーツの回復ボタンは「十字キー上」である。

あまりに押しづらくないか?

左スティックで移動して、右スティックで視点を動かして……って操作している中で、「十字キー上」での回復ボタン押すのは難しいとは思わなかったのだろうか?

特に、回復が必要な時というのは敵との戦闘中である。つまりよそ見や立ち止まっての回復は論外である。

最悪、視点移動はターゲットカメラを利用すれば良いとしても、余った右手で押しにくい位置に回復ボタンを配置しないで欲しい。

モンハンでは、L1長押し中に□ボタンでアイテム選択、□ボタンでアイテムを使う。まぁこれも使いづらかったのだが……モンハンワールドから、ショートカット機能(L1長押し + 右スティック)が追加されてアイテムの使用が滅茶苦茶便利になった(3DS時代は下画面タッチのショートカットもあった)ワールド以降のアイテムショートカットを経験している身としては、敵の攻撃に対処しながら回復をしなければならない状況で、押しにくい「十字キー上」を回復に割り当てているのはセンスが無いと断ずる他無い。

(まぁモンハンと違ってボタン一つでジャンプが出来る上に、攻撃アクションに割り当てられているボタンの数も増えているので、右手で押せるボタンで余っているのが無かったからだとは思う。でもからくりでジャンプ出来るんだから、ジャンプボタンはいらなくない?)

からくりを駆使しなければならない

お前は何を言っているんだ?と思われるかもしれない。”「からくり」を使って強大な獣に立ち向かう”って序盤に書いたのはお前だろ、と。

いや、確かに分かっていて購入した。したのだが……。

「からくり」出すの面倒じゃない?

未経験の人に説明すると「からくり」にはいくつか種類があって、狩りの助けとなってくれる。

例えば、箱を出す「からくり」は、6個配置することで壁を作ることが出来る。この壁に敵が突進すると、敵が吹っ飛んで大チャンスとなる。

6個である。つまり、敵の突進攻撃を確認しました、からくりボタン(L1+□)を6回押して突進に対処します!を突進される前にしなければならない。モーション見分けてたらそんな時間なくない?特に初見。(初見じゃなくても突進の出がクソ早くて用意していても間に合わない敵は序盤から登場する)

他にも、3個の「からくり」を縦に並べることでハンマーを作る(非直感的すぎる)ことで、高所へのよじ登り→飛び掛かりを仕掛けてこようとする敵を叩き落したり。いや、間に合わないし、ちょうどハンマーが当たる位置に居ないよ。

あと、そもそもの話。モンハンで面白いのは武器でモンスターを殴っている時がほとんど。人によってはモンハンでも大砲やバリスタを好んで使う人はいるかもしれないが少数派ではないだろうか?(撃龍槍は滅多に使えない特別感もあって、僕含めて好きな人は多いと思うが。)実際、モンハンライズにおいて、大砲やバリスタを活用した百竜夜行は不人気過ぎて続編のサンブレイクで存在が抹消されている。(百竜夜行はそれ以外にも問題があったと思うが)

このゲームのコンセプトが「からくり」であり、「からくり」で大チャンスを作り出すのはコンセプト的には面白いと思ったが、いざやってみると「からくりハンマー」とかがあるせいで、武器持たずに「からくり」で戦えばよくね?って思えてしまった。この点は人によってはかなり面白く思える部分だと思うので、単純にぼくの肌に合わなかっただけだが。

敵が強すぎる

心が折れた原因。シンプルに敵が強すぎる。

ぼくは自分でモンハンはかなりうまい方だと思っている。モンハンワールドでは極ベヒーモスをソロ操虫棍で討伐したし、サンブレイクでもほとんどのクエストは初見ソロでクリアできている。少なくとも下手ではないだろう。

が、ワイルドハーツでは序盤のモンスターに殺されまくっている。その主な原因は、納刀中のリスクの高さだと思う。

モンハンは、武器をしまって走り回っていればほとんどの攻撃は回避出来るし、いざとなったら飛び込み(俗称ハリウッドダイブ)で長い無敵でやり過ごせるので、モンハンにおける納刀中は低リスクである。一方で、ワイルドハーツは、敵の攻撃のホーミングが非常に強く、納刀してダッシュしている程度では全く避けられない(というか納刀してもダッシュ速度変わらない?)。そのため、納刀中であっても回避をするor「からくり」に頼るの2択を迫られる。ここで、前述の「からくり」を出すのに6回ボタンを押す必要がある、と言った話が効いてくる。間に合わない。となると回避の無敵で避けられることをお祈りするしかない。(1回のボタン入力で出せる「からくり」でも避けられるとは思うが、それこそタイミングがわからない)

幸い、ワイルドハーツの回避の無敵時間は結構長めなので、それでなんとかなる場面も多かったのだが……敵の攻撃の持続が長いとどうしようもない(例:突進。敵が大きくて回避では突進は避けきれない)。

あとは、チャンスタイムが全然ないように思えた。いや、「からくり」でダウンを取ることを考えればそんなことは全く無いのだが、「からくり」使うのめんどくせ~ってなった人からすると、全然敵がダウンしない。そのせいで、武器で殴っていても効いている気がしない。はっきり言ってしまえば武器で殴ることによる爽快感が無い。ヒットストップも短めだし。

序盤から敵の隙は短い、敵味方のモーションが分かりづらい、「からくり」は間に合わない、チャンスタイムは短い、敵の攻撃は避けられない……と、これらの要素で完全に心が折れてしまった序盤からアイスボーンでの激昂ラージャンみたいなキツイ相手と戦わされるんだったら、後半はどうなってるんだろう?と思うととてもやる気にならなかった。

一応弁護しておくと、敵が強いのはぼくがソロでプレイしているから、というのが最も大きな理由として挙げられると思う。マルチプレイだったらヘイトがばらけるお陰でいい感じのバランスになる気はする。(まぁこのゲームは開発から既に今後アップデートしないことが宣告されているので、マルチプレイしている人口がどのくらいなのかは察するが)

あと、「からくり」を使って大ダウンを取れてしまう都合上、納刀してダッシュで攻撃が避けられてしまうと、“ひたすら距離を取って逃げつつ、からくりで大ダウンが取れる攻撃が来たら「からくり」を使ってダウンを取って殴る。以降それの繰り返し”という戦法が取れてしまう。制作側はこういう戦法を取られることを嫌ったのではないだろうか?(別に良くない?とは思うが)

攻撃モーション中に大きく動いてしまう

モンハンにおいて、攻撃中に勝手に移動してしまう攻撃は好まれないことが多い。

何故なら、勝手に動いてしまうと、ダウン中のモンスターから離れて行ってしまい、せっかくの攻撃チャンスをふいにしてしまいかねないからだ。

これは、ほんのちょっと前進する操虫棍の飛燕斬りでさえ言われていることである。

ではワイルドハーツではどうか。

滅茶苦茶動く。(初期武器)

いや、信じられないほど変な方向に動く。それも滅茶苦茶威力の高い技が。当てたいのに思ってた以上に動きまくるせいで全然上手く当たらない。というか動く技は、敵の弱点を狙って攻撃するゲームにおいてアンマッチすぎる。

そのせいで、せっかくダウンを取って殴っていたのに、チャンスをふいにしてしまうことが多発した。

そのせいで、せっかくの高威力技が封印安定になってしまった。もったいねぇ……。

武器種を変えればそんなことも無いのだろうが……。

総評

つまらないゲームでは無いと思う。「からくり」で敵の攻撃を止めて反撃、は人によっては面白いと思うだろう。

ただ、ぼくは武器で攻撃して、武器でチャンスを作る方が性に合っていると感じた。そのため、「からくり」を立てる方向にバランス調整されているワイルドハーツでは、序盤で投げ出してしまった。

しばらくモンハンの新作が出ない繋ぎとして楽しめるかと思っていたが……肌に合わなかったのでしょうがないね。

「からくり」を使って、ファストトラベル出来るキャンプを追加する、高速で移動するための「からくり」が存在する……など、モンハンにはない面白い要素があっただけに、残念だなぁと思った。

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